結城紬の魅力には2つの秘密がある。

 

ひとつは、真綿(まわた)

織物の糸づくりをする場合、蚕の糸は糸口から1本の糸になるが、

 

その方法をとらずに、繭を真綿つまり綿にする。

それを木綿のように手で糸を紡ぐ(糸にする)、この結城の軽さや着心地の良さの秘密である。

 

少し詳しく言うと、

木綿は繊維が短いので綿状にして引き出し

糸にするしかないのだが、絹はその必要がない。

 

絹をあえて手間のかかる作業をするのは、柔らかい空気を含んだ糸が出来る。

 

 

100g糸を作るのに約約70時間、着物は700g必要なので約490時間糸づくりだけで費やされる。

 

 

ふたつ

ここでは染色や絣の括りなどは割愛し、織の話を

 

 

織は

高機もあるが伝統的な織方は地機の織方、地機は縦糸のテンション(張力)糸を引っ張る力を

織手が足と腰で調節しながら織方法で、糸を無理に引っ張らないのでふんわり織ることが出来る。

 

 

この二つの、人の手の作りが結城の着心地につながる。

 

 

想像してみると、大きく空気を含んだいとが寒いときには温かい体温を、暑い時は糸と糸の隙間から風を通して涼しい。

 

この人の手が作る一番シンプルで手間暇かける方法が、日本の四季の中で世界一着心地が良い織物が結城紬のひみつである。